□ 神様とのおつきあい □
神社の神さま、所謂日本人にとっての神さま論を、難しく言うつもりはありません。
神様とのおつきあいは、本来もっともっと自然なものであったと考えた方が、理に適っているからです。
いつも優しい人に、これからもニコニコしてて欲しい。
いつも怒っている人は、どうにかその怖さを収めて欲しい。
この程度の気持ちが、本来あるべき神道の姿の一つです。
ただ、ちょっとだけその笑顔の届く範囲が日本全国に溢れるほどになっていたり、荒れる海になぜか心があるように感じたりする、そういった人々の心から、神さまの姿が生まれていったのでしょう。
この要となるのは、「姿形や戒律などに原点を持たない。」というところです。
神社の神さまには、そのお姿を定める物はほぼありません。
先に述べたとおり、なんとなぁくそんな感覚がするなぁ、程度のものです。
しかしそれは、単純に一人の人間が思っていただけではありません。
小さな集落の者が、総じて感じた感覚であったのです。
そして、その感覚は、年月を経て、一つの神格を持ち、村に伝えられる事となります。
これが、神社の起源にほかなりません。
この、神格とお付き合いすることが、神様とのおつきあい、となるのです。
◇ お願いしてもいいの? ◇
各種メディアなどで「神社はお願いする前に感謝しましょう。」と伝えられるようになってきました。
確かにそうです。
これまでを報告し、起こった出来事に対しての想い(感謝や懺悔など)を伝え、こころの平穏を静かな境内で取り戻すことが第一義であるともいえます。
大きな神社であればあるほど、これを正しく理解して、正装に身を包み正式にご参拝いただきたいものです。
しかし、氏神様は、もっと身近であるべきではないかと考えております。
通勤通学のついでにお参りする。
朝のジョギングついでにお参りする。
買い物帰りにお参りする。
そういった場所が、氏神様でもあるのです。
神社からは、できるだけ礼儀正しくお参りくださいとご案内いたしますが、ともかくそれはご祈祷など特別な日に限っても良いでしょう。
普段日常的にお参りするならば、気軽に足を運び、気軽にお願い事してください。
感謝感激は、特別なひと時のためにとっておいていただければいいでしょう。(毎日感謝のお参りしてらっしゃるかたもみえるので、全ての方に向けているものではないですよ。)
さらに、一番身近な神様がいる場所は、各ご家庭の神棚の中です。
それこそ毎日気が向いたときにお参りされているでしょうから、氏神様よりももっと気軽にお願い事をお伝えください。
皆さんの生活により近い場所でお奉りされている神様は、より身近な皆さんの想いを知りたいのです。
ですから、氏神様(もしくは春日神社)に訪れた際には是非いろんな悩みや願いをこめてお参りください。
◆ 神社で遊んでもいいの? ◆
いつでも遊びに来ていただいて結構です。
ただし、物は壊さない、草木を傷めない、人を心身ともに傷つけない、神様に恥ずかしい行動をとらない、というところに気を付けてください。
時折、神職関係者が話しかけます。
不審者対策でもありますので、出来れば優しく答えてください。
ちなみに、春日神社職員は内気で照れ屋が多いので、お返事いただけないとかなり気を落とすでしょう(特に禰宜)。
■ 神様って、どこにいるの? ■
神社の境内の中では、主にご本殿に。
境内の外では、それはもう至る所に。
人間が誰も見ていなくても、何処かから神様は見ています。
人として恥ずかしくない、将来において胸を張って言える行動を、常に心がけましょう。