拝殿及び基礎の大がかりな補修事業を完了せしめた、二日市の荒川神社に新たに鳥居が奉納される運びとなりました。
荒川神社の鳥居の逸話
この荒川神社は、元来とても風の強い立地で、歴史の中には幾度となく鳥居建設が記されておりましたがその都度倒壊の憂き目に遭っていたとあります。
しかし、現在の荒川神社には、風などものともせずに立ち誇る石造りの立派な鳥居があります。
これは氏子衆の還暦厄年に記念し奉納されたもので、奉納社の御芳名も鳥居横石碑に記載され厚く深い御奉賛を今の世に伝えております。
木製の鳥居では自重の軽さもあって倒壊していたのではと推測されますが、この石造りの鳥居に成って以降どんな荒天であろうとも揺れ傾く事一度たりともありません。
また平成の御造営事業に伴い、この鳥居に掲げられている社名額にも改めて金色が施され、美しい神社境内の入り口を彩り、神域を示す役割を担ってくれているのです。
氏子衆をはじめとした荒川神社に関わる全ての崇敬者方の悲願が成ったこの鳥居は、今の荒川神社を表すとても重要な歴史的建造物なのです。
新しく奉納される鳥居
今回新しく奉納される鳥居は、拝殿北側入り口に建てられます。
この入り口は、二日市の村の衆がよく出入りされるところで、気軽に利用するにはとても使いやすい参道となっております。
しかしこれまでこの道は、舗装される事も無く、雨の日にはぬかるみ、周辺の土地との境界も解りづらいところが懸念されてきました。
この使いづらさを改善すべく今回の御造営事業を運営した御造営委員会によって、土地の境界をしっかりと解りやすく示すと共に利用者の多い参道の整備が必要とされ、コンクリート洗い出しの見た目も美しい参道が整備される事になりました。
当初これを以て良しとしておりましたが、荒川神社氏子の中より旭日双光章を受けられる快挙を得られた方より、この地に生まれた大きな縁があってこそと、お祝いの印として地域の資産でもある神社に鳥居の建立を申し出て下さいました。
これらの良縁に恵まれ、この度新たに美しい参道と石造りの鳥居の建立へと道が開けた次第であります。
現在は工事建設中となっており、足を踏み入れる事は出来ませんが、今月十三日の午後四時にお祓いを行い、開通の日を迎える予定となっております。
当日は荒川神社宮司によって浄祓いの祝詞が奏上され、天気が良ければ皆で通り初めを行いたいと考えております。
これから若干の装飾がされてようやく鳥居としての体を成すことになりますが、末永く皆様にとっての拠り所の一つとして語り継いでいただければ嬉しいものです。