例年、三日市の新嘗祭は午後2時からと決まっております。
お祭りの内容によっては、神社を出ると既に外が暗くなっていることもままあります。
今年は非常に天気がよかったのですが、少し寒い日でした。
それでも、例年と比べるととても暖かな日でした。
お陰様で、帰る頃には薄暮の時間となっており、神職2人車内での会話も弾みながら夕闇煙る休日の街を走って帰りましたとさ。
三日市郷八幡神社の新嘗祭無事に斎行いたしました
例年通り平成27年11月22日午後2時より、三日市の郷八幡神社にて新嘗祭を滞りなく執り行いました。
この写真は祭典準備中の為神饌が鏡の前に並んでおりますが、祭典前には神職によってご本殿外陣へと上げられます。
五色も錦の御旗も上げられ、本殿には幕も張られます。
拝殿弊殿内も綺麗に掃除され、祭典奉仕する我々神職も心をグッと引き締められます。
これら殿内装飾は三日市青年部の皆様によって成され、神社へのお手伝いを名目に地域住民の交流が図られるという、古き良き日本文化の利点を凝縮した形を今でも守ってらっしゃいます。
都市部で声高らかに言われている、「地域社会の交流促進を以て非常時でも安定した社会生活を送れる様にする」、なんていったことが、ここ野々市市三日市町では極当たり前の常識として根付いております。
また、この社会集団は旧来の住民にのみ与えられているわけでは無く、新たに三日市に新居を構えた方も長老方へとゆったりと歩み寄ることによって、現代社会にありがちな無駄にお互いを寄せ付けない社会を恣意的に造らない様実践していらっしゃいます。
お互いがお互いを認め合い、意見を言う時は言うがしっかりと向き合って問題解決へと歩み寄る。
確たるリーダーを皆が立て、リーダーは皆の意見を聞き纏める。
新嘗祭は、感謝の祭りですが、この街ではその感謝が常識なのでしょう。
私の拙い写真にも、綺麗に撮れてるとおっしゃってくださるので、今後もきっと豚はよく木に上れます。
お社の規模だけでは計ることの出来ない心の形が、この街にはあるのです。
今年は非常に多くの方にお参りいただけたこと、心より感謝いたします。
ありがとうございました。