風疹抗体検査を必ず受けましょう

厚生労働省の決定に基づき、6月第一週に金沢市から風疹抗体検査の受診票が送られてきました。

禰宜は昭和52年生まれですので、ワクチン未接種真っ只中の男です。

個人的に風疹はきっとかかったことがあるはずだと勝手に思っておりましたが実際に抗体検査を受けるには8千円ほどかかるなんて話も聞いており、二の足を踏んでおりました。

この度、この検査が無料で受けられる抗体検査券が送られてきたと云うことです。

 

この券が自宅へ到着してすぐに、近くのかかりつけ医へ足を運びすぐさま検査をお願いいたしました。

石川県の風疹抗体検査実施医療機関(厚生労働省ホームページよりPDF)

検査自体は血液検査となりますので、団体健診と同様に血を抜かれておしまいです。

検査自体の所要時間は数分。

しかし、結果が出るまでは少し時間がかかります。

待つこと数日。

かかりつけ医から郵送で送られてきた結果は、ワクチンの接種不要との連絡と報告書でした。

令和元年_風疹抗体検査結果
令和元年_禰宜の風疹抗体検査結果

子供の頃にどんな病気にかかったかなんてことは大体覚えてない方がほとんどでしょう。

しかし、この抗体検査はすべての可能性のある方にとって必須の検査となります。

自分がかかるだけでも自分自身の体は高熱にうなされ大変な療養期間になります。

仕事も休まなきゃならない。

しかし、罹患した体を引きずって仕事に行っても、誰一人として得はしません。

チクッと痛いのは一瞬で終わりますので、是非皆様、行ってください。

郵送されてきた券を持って行けばすぐ終わります。

もし、抗体がない場合でも、同封されているチケットで無料のワクチン接種が可能です。

 

風疹ウイルスがもたらす悲劇

一般の方でも、子供を欲しいと思い始める頃から子育てへの知識を集め始めることでしょう。

男性諸兄にしては大体伴侶の妊娠がきっかけである場合が多いかもしれません。

その中で必ず通るのが、子供はどんな病気にかかるのか、という知識の収集とその被害の辛さの認識です。

母胎の中で育つ内でも、外界からの意図しない病気を受けて回避不能の病に陥ることがあるのです。

お母さんがどんなに気を遣っていようとも、避けられない時は避けられません。

そんな病気の一つが、この風疹です。

 

妊娠中のお母さんが風疹にかかったとき、おなかの中の赤ちゃんは大別して3種類の障害を体に負うことがあります。

一つは、先天性心疾患。

心臓機能が正常に成長せず、生まれながらにして血液を体中に送ることが困難である場合があります。

二つは、白内障。

三つは、難聴。

 

一つ目と二つ目は、特に妊娠初期のお母さんが風疹にかかると赤ちゃんに与える弊害となります。

そもそもなぜこんなにひどい障害(国立感染症研究所)が出るのかというと、風疹ウイルス自体が細胞を破壊するウイルスであるためお腹の中の赤ちゃんがこのウイルスに冒されると大切な成長を大きく阻害する形になってしまうのです。

そして、この症状(先天性風疹症候群)は、治りません。

 

風疹はよく飛ぶウイルス

風疹ウイルス自体は然程強い訳ではないようですが、くしゃみや咳に含まれて遠くまで飛ぶ飛沫感染を起こします。

これは、スーパーなどの人混みで感染する可能性があるということです。

また、潜伏期間が2週間ほどあります。

さらに、感染しても熱が出ない場合が約半数あります。

風疹らしい症状が全く出ない方が多くて3割ほどにも及びます。

 

要は、風疹に感染しているにもかかわらず、他人にうつす行動をとってしまう場合が罹患者の3割に及ぶ場合があると云うことです。

だからこそ、広く、無作為に、遠くまで感染が及んでしまいます。

そして、お母さんがお腹に赤ちゃんがいるにもかかわらず、自分やお父さんが風疹感染を認知できずに赤ちゃんにウイルスの猛威が及んでしまう場合がある、ということになります。

しかし、抗体さえあれば、必ず防げる病気でもあるのが、この先天性風疹症候群の良いところでもあります。

 

抗体検査を受けることができる年齢

昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性が今回の対象者です。

年齢では、57歳から40歳までです。

是非、必ず、風疹抗体検査を受けてくださいますよう、強くお願いいたします。

 

ちなみに、昭和62年以前に生まれたすべての方はワクチン接種は大体1回しかしていないはずです。

今回対象でない方も、有料ではありますができれば抗体検査を受けてみましょう。

場合によっては一回も風疹に感染していないため抗体が皆無の可能性もあったりします。

妊婦さんはワクチン接種はできませんし、妊娠してない方もワクチン接種後2ヶ月は妊娠を避けなければなりません。(そもそも女性の風疹抗体保有率は高い。)

 

何度も言いますが、先天性風疹症候群は避けられる病です。

 

風疹抗体検査を、受けてください。

 

初宮詣や安産祈願

前に湿しました通り、禰宜は風疹抗体検査を済ませ、ワクチン接種の必要のない程度に抗体を保持しております。

安心して神社参拝へお越しくださいますように。

しかし、新しくお母さんになられる皆様は、「雨が降ったから別の日にしーよおっと!」ぐらいのおおらかな感覚でお参りください。

 

増泉春日神社は、赤ちゃんを大切に育てていらっしゃる全ての方を応援しております。