平成28年春期例祭を無事終えました
参拝者の減少に嘆く
本年も無事に、春のお祭りを終えることが出来ました。
3日間のお祭り期間は、拝殿に上がって玉串を奉奠し、巫女のお鈴祓いも受けてお参りできるのですが、年を追うごとにいつものお顔を見ることが適わなくなってまいりました。
ご高齢であることや、お子様との同居のために県外へと引っ越される方など様々ですが、これまで毎回お祭りの度に拝見しておりました面々と出会えなくなることは、少し寂しさが募るものです。
禰宜が子供の頃には、お祭りとなれば200から300件のご参拝があったのですが、今回神社へ足を運ばれた方は100件に満たないでしょう。
十社会各社、思慮尽力を尽して、氏神として神社が存在する意義と祖先から連綿と繋がる人々の歴史を大切にする事がどれ程未来に繋がる良策であるかを考えている最中、十社会を代表する春日神社としては少し恥ずかしい想いも感じる次第です。
しかしながら、通年でのご祈祷・参拝者数は驚くほど増えており、これは神社氏神の衰退と言うよりは春祭りが行われること自体を知らない方が増えているのでは無いかと危惧しております。
短慮短絡的に考えてはいけないのですが、一先ず毎年毎の変わりなくお祭りを行えたこと自体は喜ぶべきところでありましょう。
氏子総代並びに各町会様のご協力への感謝
大きな神社と違い、地域密着型の小さなお社である春日神社は、地元の方々や心ある皆様からのお力添え無くしては存続できません。
今回も、関連町会の有志の皆様から多大なるお力添えをいただくと共に、6日の祭礼日には歴代最高に迫るご参列をいただけるなど、感謝の念に堪えないばかりです。
神社文化並びに地域の歴史を紡ぐ施設として、今後とも皆様に愛され大切にされるお社として、広く周知されると共に毎日のご参拝にいただけるよう職員一同張り切ってまいります。
また、お祭りを終えた7日夜には、宮司親族の小さな子供達にも手助けをいただいたことを付記いたします。
夜の帳も降りた午後8時過ぎに、4歳1名・5歳2名・7歳2名・9歳2名の女の子が、暗闇の中で足下もよく見えないにもかかわらず、境内に立っていた旗のポールや提灯の片付けをしてくれました。
それも親に言われること無く自主的に、です。
国の宝、地域の誇りである子供達がお手伝いいただけておりますので、きっとこれからの春日神社も安泰でしょう。
明るい拝殿の中は30から60後半の大人が片付けをし、暗い境内を10歳に満たない子供達が片付けをするという、現代社会では考えにくい状況かも知れませんが、神社神職の指示の元、昨年よりこのような片付け方式が決められております。
もちろん、外を片付ける子供達には禰宜が直接指揮監督しておりますので、怪我など無いよう配慮いたしております。
当春日神社は、どんな小さな声であろうとも、お手伝いをしたいという子供達の願いや気持ちを断ることはございません。
4歳と5歳の子供3人もいれば、木製で5メートル程のポールも持ち運びできました。
そして、子供達は自分達の意思が認められ、活躍を賞賛されることで自立心を磨くことが出来、自身の力が大人社会にも認められることを実感したことで自尊心の確立にも一役かったものと見受けております。
たとえ小学校に上がる前の子供でも、切磋琢磨し協力助力の方法を互いに話し合いながら、個人の技能を磨いてゆく様は太陽の輝きよりも眩しいもので、皆様にご参拝いただいております神社運営にこういった小さな力が携われることは、人口減少甚だしい日本の未来には無くてはならないことのひとつでしょう。
今後とも子供達にはお手伝いをお願いし、楽しく安全に境内整備を進めていきましょう。
ちなみに、親族以外からのお手伝いも随時お待ちしておりますので、残念ながら賃金は全くお渡しできない完全ボランティアになってしまいますが、お話しいただけるようであれば春日神社社務所ないしは春日神社禰宜(若い神主)までご連絡下さい。
小さな子供達が綺麗にしてくれている神社です。
たくさんの方にお参りいただけると、子供達もとても喜びます。