鷹匠安全祈願祭 平成30年

金沢HawkWingさんの活動

基本的に、金沢HawkWingさんは本業を持っている一般の方々が集まった団体です。

ボランティア団体であり、個人個人の予定もありますので、ご依頼の際には双方無理をしないようお願いします。

春日神社での放鷹術奉納はもう決定済みですが、今後夏に向けて何カ所かで鷹さん達(おそらくハリスホークのあんずちゃんととんちゃん)が活躍されるとのことです。

これらの活動は追って発表されるそうですが、活動報告などはFacebookの金沢HawkWingさんでされます。

 

春日神社での安全祈願祭と奉納行事

金沢HawkWingさんによると、拝殿の中で鷹と共に鷹匠安全祈願祭のお祓いを受けることはかなり稀のようです。

この鷹匠安全祈願祭が、昨年10月6日、春日神社秋の例祭に合わせて行われました。

それまでは11月に入ってからの方が鷹さん達の機嫌が良いと言うことでしたが、年を追う毎に訓練され、本年は10月初旬というびっくりする程早い時期にお披露目されることとなりました。

鷹匠安全祈願祭 平成30年
鷹匠安全祈願祭 平成30年

鷹さん達が止まっている止まり木は、金沢HawkWingさんお手製のモノで、春日神社にお参りするのだからと特別にあつらえて下さったとのことでした。

もちろんこれ以降、金沢HawkWingさんが活動される際には使われるであろう止まり木ですが、普通は大体人の腕に止まっているものだと思っておりました禰宜にとっては感動したことを覚えております。

タイコなど大きな音や撮影の音などには過敏に反応してしまいますが、それでもとても静にお祓いを受けていたことがまた驚きの瞬間でした。

この日はアフリカワシミミズクのあさりちゃんが記念写真のアイドルとなるのは、このお祭りから1時間後のことです。

 

赤鳥居をくぐり抜けるハリスホーク

鷹匠の皆さん方かを繰り、様々な技を見せて下さいます。

これを放鷹術と称し、これらの技を境内にて奉納して下さることで、自身の技術の披露することに繋がるのがこの行事の神髄です。

大神様のご神前であることはもちろんのこと、多くの観覧者様がいらっしゃるこの空間で放鷹術を成功させることは大変難しく、人間が頭を下げたところで人と鷹等との信頼関係が一瞬で繋がることもありません。

時間をかけて訓練した相棒との共演を見ることが出来る、それが今日の鷹匠奉納行事なのです。

今回はその一つの大技として、春日神社境内に建立されております赤鳥居群の中を飛び抜けるという「千本鳥居」が披露されました。

演じる鷹にしてみれば自分の体の大きさギリギリであろう赤鳥居群をくぐり抜けるのですから、飛び立つにも心構えが居るとされております。

もちろん、このお祭りまでの間何度も鷹匠さん等は神社に足を運ばれ、訓練に暇はありませんでした。

鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (1
鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (1
鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (2
鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (2

また、春日神社拝殿向拝の前から参道入り口の石鳥居までを優雅に飛び交わす技も見せてくださり、練度の高さを感じさせてくれました。

鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (3
鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (3

禰宜が鷹匠体験をした感想

本年も10月7日に開催予定

金沢HawkWingさんの活動は、フェイスブックにて告知されております。

様々な場所にお呼ばれされており、中には写真撮影のみの場合も多く、もし放鷹術観覧の機会に巡り会いましたら是非足を運んで下さいますよう願います。

ご本人様達はボランティア団体だからと謙遜されておりますが、小さくても、大きくてもご援助いただけると喜んで下さるでしょう。

その援助の第一歩が皆様の「観覧」ですので、たくさんの方に見て欲しいと願います。

また、しっかり基本を守れる人間であれば、どなたでも写真撮影が出来ることでしょう。腕を伸ばしてぐっとガマンできる程度にお子様が大きくなられてましたら、子供の腕に乗せることも出来たりしますので、鷹さん達の機嫌の良い時を狙って下さい。

鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (4
鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (4

 

また、金沢HawkWingさんは鷹等の訓練のため街中を徒歩で移動します。

驚かれる方もいらっしゃいますが、必ず鷹匠さんとひもで結ばれており、足下をロープで結わえておりますので人に襲いかかることはありません。

そもそも、自分より大きい動物に襲いかからない程頭の良い子達ですから、逆に人間から彼らを驚かすことのないようにしても良い程です。(幼稚園高学年程度の知能はあるとのこと)

鷹匠さんご本人もお話しが大好きな方なので、お気軽に話しかけていただいて良いと思います。(でも、暗くなる前にご自宅へ返してあげて下さい。)

 

最後に

金沢HawkWingさんの行う鷹匠放鷹術披露の際には、安全面に十分配慮するため必ずロープで鷹を捕捉しております。

これは、日常の鷹と鷹匠双方の信頼は元より訓練で成せる賜物ですので、自然界の鷹などに対して行って良いものではありません。

また、鳥獣の捕獲は基本原則として禁止されており、許可を得てない者や資格を持たない者は野鳥を捕ることは出来ません。

限られた者であるからこそ、我々一般人はその妙技を楽しみ、出来れば後世まで伝えていきたいと考えます。

鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (5
鷹匠放鷹術奉納 平成30年 10月 (5