県下でも有数の危険な交差点
先ず増泉交差点をグーグルマップで見てみましょう。
くの字の曲がった2本の幹線道路が交わっている事がわかります。
北から南に貫くのは昭和通りと呼ばれる県道146号線で、金沢駅東口(鼓門側)から野々市方面に抜ける最大の大動脈となります。
また東から西に貫くのは野田専光寺線と呼ばれる県道25号線で、西インター大通りとも呼ばれ、兼六園を中心とした金沢市中心部から北陸自動車道(大阪方面)への最大の幹線道路です。
大阪方面から来る高速と下道の車が金沢市市街区に入るために必ず通る交差点とも言えます。
ですから、交通量はとても多く、朝晩は必ず渋滞し、通過に最低五分はかかるところです。
また南側に増泉南交差点があり、交差点の形状も踏まえ変形交差点として存在しております。
さらにさらに、前後の道路が直線で、スピードに乗ったまま進入する事もままある交差点でもあります。
そして、この交差点自体が設定されてから年月が経ち、現代の車社会には見合わない狭い道路同士が交差している。
まとめると、
- 交差点進入まで対抗車線の見えない、くの字が二つ重なった交差点である。
- 交通量の多い交差点である。
- ある程度速度のついた車が進入する。
- 狭い。
この事からか事故も多く、時折死亡事故にまで発展してしまう場合も少なくない交差点です。
また地元住民が徒歩や自転車でも通過する事から、歩行者にとっても危険な交差点である事は間違いありません。
平成27年石川県交通事故多発交差点(日本損害保険協会 北陸支部)でも、増泉交差点はワースト4とされており、また金沢市年制作局交通制作部 歩ける環境推進課が平成29年に纏めた平成28年金沢市の交通事故では、中村町校下の交通事故発生件数は、平成25年87件、平成26年79件、平成27年49件、平成28年49件となっており、校下内で少なくともひと月に4件は交通事故が起きている事になります。(1週間に1回)
ちなみに、最新の石川県警発表事故発生マップによると、増泉交差点では既に死亡事故も発生している事が見受けられます。
金沢市内の道は狭い
金沢市内の道は、基本的にとても狭いものです。
これは、道も狭ければ、車線設定もとても狭くなっております。
禰宜は10年ほど静岡県で暮らしておりましたが、帰省する度に「道、ど狭いら」と憤ったものです。
これは増泉交差点にも当てはまり、大型のトラックや観光バス・北鉄バスなどが通行すると車幅は車線ギリギリ(ちょっとはみ出したり)で、隣の車線を走る車は大型車で車線二つ占有もやむなしといった運転が必要になります。
そしてこの地元ルールは、交差点の中にも及んでくるのです。
すると、一時的ではありますが、交差点内の車線が減少しているような感覚で運転する必要が出てきます。
今回は交差点前後の車線を延ばす工事
今回増泉交差点に施されている工事は、これまで交差点前後30メートルほどだった右折専用車線を、前後90メートル程度まで延長する工事となります。
これに伴い、全5車線の道路が延長され右折車線と共に直線車線も延長されます。
これは渋滞緩和という点で必要不可欠と言える工事でしょう。
右左折する車両が多い交差点でもあったので、朝晩の渋滞緩和に一定以上の効果を発揮してくれる事と期待しております。
また、交差点前後の道路幅が拡幅された事によって、ドライバーが交差点進入まで余裕を持って進路判断が出来るようになった事も利点でしょう。
では、実際に通ってみて思った欠点として、交差点内の破線で記された車線がこれまで以上に狭くなったことがあります。
少し分かり難いですが、この写真で見る直進一番左の車線です。
50キロで走ってきた車は、ノーブレーキでこの角度を曲がる際どうしても内側に入ってしまうようです。
また、反対車線の直線左側車線も同様で、交差点中心部に膨らんで走る車が多く見受けられました。
増泉交差点の走り方
改善された増泉交差点ですが、どうかこれまで以上に通過の際にはスピードを落として、隣の車線を走る車両を慮って走るよう心がけた方が良いようです。
対抗車線の右折車両が目隠しになり、対抗車線の直進車両を認識することも困難ですので、右折時には矢印信号が出るまで待ってから右折を始める事が得策です。
みなさんはやる気持ちは良く理解できますが、この交差点は一呼吸ついて通過する交差点です。
焦らずに。
ちなみに、先述したこの増泉交差点南側の増泉南交差点ですが、大通りからは右折禁止です。
よく警察車両が監視しておりますし、もし右折しようとすると周辺車両からけたたましくクラクションが鳴らされてしまうので気をつけて下さい。
最後に、かっこいい工事車両を張っておきますね。