安全祈願祭後の記念写真 (平成28年1月25日)

放鷹術披露の予定

鷹匠安全祈願祭 10月7日 午前10時より
放鷹術奉納披露   午前10時30分頃より
写真撮影会  

午前11時頃より

 

石川県、鷹狩と鷹匠の歴史

鷹狩は、仁徳天皇の時代(西暦355年)には既に行われていたと日本書紀に記されており、皇族が行う神聖な行事ともされ、古代日本では誰彼なしにできるものではありませんでした。

徳川家康は『鷹狩』をこよなく愛していたことは歴史好きな方にとって常識でしょうが、5代将軍・綱吉による生類憐れみの令で一度は途絶え、しかし8代将軍・吉宗の時代に復活したと記されています。

加賀藩では鷹狩りは頻繁に行われていたようで、県内各地でその催しが行われた旨の記述が残っております。

また、文永4年豊臣秀次に始まり慶長16年の徳川秀忠、寛永19年徳川家光、享保2年徳川吉宗は複数回前田家藩主に向けて鷹狩で得られた獲物を送っており、政治的にも価値ある行事であったことは想像に難くありません。(武家と鳥 ― 鷹狩・鳥構場 ―(PDF)金沢市立玉川図書館近世資料館)

藩内では100回を超えて鷹狩りが行われていたそうで、季節を限定して行われる行事としては非常に回数は多く感じます。

1901年の改正「狩猟法」以降は、狩猟対象鳥獣種・数と狩猟期間・場所の一般規制のみを受ける自由猟法として定められております。

そして現代においても、金沢城内の二の丸広場で、大勢の鷹匠による放鷹術が披露されているようです。

鷹を扱う方と人生で出会うことはないと考えておりましたが、平成28年の冬でした。

安全祈願祭後の記念写真 (平成28年1月25日)
安全祈願祭後の記念写真 (平成28年1月25日)

ボランティアの皆様から

春日神社の神職はいくつかの神社を兼任しております。

そのうちの一社に、金沢市泉二丁目にご鎮座されます国造神社があります。

國造神社の氏子区域は、加賀國時代には三馬郷と称された一部であり、この三馬郷で藩政期の鷹匠らは特訓していたとされております。

そんな泉の町に、現代の鷹匠さんがお住まいでいらっしゃったのです。

この鷹匠さんと鷹に魅了された方々が、自分たちも鷹と共に生活してゆきたいと決起し、その上で自身と鷹等に万難無きよう願うため、また放鷹術によってけして怪我などしないよう願って行われたのが鷹匠安全祈願祭なのです。

今日に至っては、春日神社に訪れる鷹等に、家内安全、心願成就、昌運招来など願いを乗せて境内各所を飛び、潜り、通り抜けていただいてくれています。

この鷹匠さんと、(現)金沢ホークウイングさんらが出会ったからこそ、春日神社で放鷹術奉納行事が執り行われるようになりました。

初めての放鷹術披露は落ち葉の絨毯の上でした(平成28年11月21日)
初めての放鷹術披露は落ち葉の絨毯の上でした(平成28年11月21日)

 

放鷹術とのお付き合い

現代においては、鷹狩を行うに特殊な流派に必ず所属しなければいけないことはなく、国や藩主に管理された放鷹術もありません。

しかし、連綿と伝えられてきた鷹を扱う知識は途絶えることなく現代にも生かされており、春日神社に参進される鷹匠さんらも古き良き技術を現代に伝え後生へ残したいと考えていらっしゃるようです。

金沢ホークウイングさんから少しずつお話しをお伺いしておりますが、禰宜は猛禽類とお付き合いしたことがないため全てが新鮮な知識でとても面白く感じます。

そして金沢ホークウイングさんは、大人達は基より子供達にも是非この鳥達を知っていただきたい、放鷹術を見ていただきたいと考えていらっしゃいます。

ボランティア団体である彼らは、個人個人で鷹を飼い、とってもグルメな鳥達の餌代を個人で捻出し、本業の合間に訓練し、睡眠時間をかなり削ってイベントチラシ制作や安全祈願祭で鷹の留まる止まり木制作などを行っていらっしゃいます。

今年配布されておりますチラシやポスターも全て金沢ホークウイングさんが独自に制作し、個人個人が各お店さん・企業さん等へ足を運んでお願いして下さいました。

放鷹術が間近で見られる機会は、皆様の人生でもそう多くはないでしょう。

 

春日神社では、願いを乗せた鷹達が、赤鳥居群を通り抜け大神様へと願いを届けてくれます。

春日神社正面大鳥居から、拝殿前まで優雅に飛び交ってくれます。

 

できるだけ多くの方に、彼らの勇姿をご覧いただきたく願うばかりです。

鷹匠さんの腕にとまるハリスホークのあんずちゃん(平成29年10月6日)
鷹匠さんの腕にとまるハリスホークのあんずちゃん(平成29年10月6日)

奉納行事当日のお願い(平成30年)

鷹匠安全祈願祭 10月7日 午前10時より
放鷹術奉納披露   午前10時30分頃より
写真撮影会   午前11時頃より
  • 10月7日の春日神社境内は、午前8時半頃から午後1時過ぎまで関係者以外の駐車はできません
  • 安全祈願祭及び放鷹術奉納行事中は写真撮影は可能ですが、フラッシュは厳禁です。
  • ペット(特に犬)は境内に入れないようご注意下さい。
  • 人と鳥の安全上、金沢ホークウイングさんの指示には必ず従って下さい。

前述の通り、鷹を飼っているのは全てボランティアであり個人です。

もしよろしければ、撮影や鷹匠体験をなさったときに活動協力金として餌代を直接金沢ホークウイングさんへお渡し下さい。(春日神社は金銭の取り次ぎを行っておりません。)

鷹匠体験で実際に鷹を腕に乗せることも出来ます(鳥さん達のご機嫌次第)
鷹匠体験で実際に鷹を腕に乗せることも出来ます(鳥さん達のご機嫌次第)

 

鷹匠関連書物

マンガ

鷹の師匠、狩りのお時間です(第1巻)

鷹の師匠、狩りのお時間です(第2巻)